六代目山口組組長の司忍(篠田建市)インタビューを読み説ってみる
- 2013/08/27
- 18:54
暴力団への利益供与などを禁じる東京都と沖縄県の暴力団排除条例が1日、施行された。
これにより、暴力団の資金源根絶を目的にした暴排条例が全都道府県で出そろった。
日本最大の指定暴力団「山口組」の篠田建市(通称・司忍)組長(69)は
条例施行を前に、神戸市灘区の山口組総本部で産経新聞の取材に応じた。
一般の事業者にも暴力団との関係遮断の努力義務が課された都条例について、
「異様な時代が来た」と批判したうえで、山口組の解散を明確に否定した。
一問一答は次の通り。
--全国で暴力団排除条例が施行されるなど
暴力団排除の機運が急速に高まっているが、どのように捉えているか
「異様な時代が来たと感じている。
YAKUZAと言えども、我々もこの国の住人であり、社会の一員。
昭和39年の第1次頂上作戦からこういうことをずっと経験しているが、暴力団排除条例はこれまでとは違う。
我々が法を犯して取り締まられるのは構わないが、
我々にも親がいれば子供もいる、親戚もいる、幼なじみもいる。
こうした人たちとお茶を飲んだり、歓談したりするというだけでも周辺者とみなされかねないというのは、
YAKUZAは人ではないということなのだろう。
しかも一般市民、善良な市民として生活しているそうした人たちが
我々と同じ枠組みで処罰されるということに異常さを感じている。
先日、芸能界を引退した島田紳助さんの件は
条例施行を前にした一種のデモンストレーションだったとしか受け止められない。
我々は日本を法治国家と考えている。
俺自身も銃刀法違反罪で共謀共同正犯に問われた際、1審では無罪という微妙な裁判だったが、
最高裁で実刑判決が確定した後は速やかに服役した。
法治国家に住んでいる以上は法を順守しないといけないとわかっているからだ。
今回の条例は法の下の平等を無視し、
法を犯してなくても当局が反社会的勢力だと認定した者には制裁を科す
という一種の身分政策だ。
今は反社会的勢力というのは暴力団が対象だが、今後拡大解釈されていくだろう。」
--身分政策というのは?
「我々の子供は今、みんないじめにあい、差別の対象になっている。
我々に人権がないといわれているのは知っているが、家族は別ではないか。
若い者たちの各家庭では子供たちが学校でいじめにあっていると聞いているが、
子を持つ親としてふびんに思う。
このままでは将来的に第2の同和問題になると思っている。
一般の人はそういう実態を全く知らない。
ただ、山口組というのは窮地に立てば立つほどさらに進化してきた。
昭和39年のときも我々の業界は終わりだといわれていた。
ところがそれから1万人、2万人と増えた。
弾圧といえば語弊があるが、厳しい取り締まりになればなるほど、
裏に潜っていき、進化していく方法を知っている。
今後一層、襟を正すために勉強し、山口組は進化していく。
だが、裏に潜ることは山口組としてはあまりよしとしていない。
任侠を守っていこうとしているが、
取り締まりが厳しくなればなるほど、
潜っていかないといけなくなる。
それを一番危惧している。
暴排条例ができたこと自体はまったく心配していない。」
--今後、山口組をどのように運営していくつもりなのか。
広域暴力団という形を捨てたり、解散したりする考えはないか
「山口組を今、解散すれば、うんと治安は悪くなるだろう。
なぜかというと、一握りの幹部はある程度蓄えもあるし、生活を案じなくてもいいだろうが、
3万、4万人といわれている組員、
さらに50万人から60万人になるその家族や親戚はどうなるのか目に見えている。
若い者は路頭に迷い、結局は他の組に身を寄せるか、ギャングになるしかない。
それでは解散する意味がない。
ちりやほこりは風が吹けば隅に集まるのと一緒で、必ずどんな世界でも
落後者というと語弊があるが、落ちこぼれ、世間になじめない人間もいる。
我々の組織はそういう人のよりどころになっている。
しかし、うちの枠を外れると規律がなく、処罰もされないから自由にやる。
そうしたら何をするかというと、すぐに金になることに走る。
強盗や窃盗といった粗悪犯が増える。
大半の人たちは我々を犯罪者集団と突き放していることはわかっている。
その一因が私たちの側にあるのも事実で、そうした批判は謙虚に受け止める。
しかし、やくざやその予備軍が生まれるのは社会的な理由がある。
そうである以上、俺にできることは、これまで以上の任侠道に邁進する組織にすることだ。
ぜい沢を求めて、自分勝手な行動を取る者は脱落する。
組員はごく普通に暮らせればいい。
そういう人間を一つの枠で固めているから犯罪が起きにくいという一面もある。
矛盾しているように聞こえるかもしれないし、なかなか信じてもらえないだろうが、
俺は暴力団をなくすために山口組を守りたいと考えている。
そのことはこれからの行いで世間にご理解を願うしかない。」
--世間の人は暴力団組員が「普通に暮らせればいい」と思っているとは思っていない
これだけ締め付けられ、しかもこの不況下でぜい沢ができるわけがない。
そもそもやくざをしていて得なことはない。
懲役とは隣り合わせだし、ときには生命の危険もある。
それでも人が集まってくる。
昔から言われることだが、この世界で救われる者がいるからだと思う。
山口組には家庭環境に恵まれず、いわゆる落ちこぼれが多く、
在日韓国、朝鮮人や被差別部落出身者も少なくない。
こうした者に社会は冷たく、差別もなくなっていない。
心構えがしっかりしていればやくざにならないというのは正論だが、
残念ながら人は必ずしも強くはない。
こうした者たちが寄り添い合うのはどこの国でも同じだ。
それはどこかに理由がある。
社会から落ちこぼれた若者たちが無軌道になって、
かたぎに迷惑をかけないように目を光らせることもわれわれの務めだと思っている。
--解散はしないというが、
警察は暴力団の壊滅を目指しているし、一般市民もそれを望んでいるのではないか
山口組は他の団体に比べて突出して規模が大きいので、
警察は反社会的集団として指弾しやすいのではないか。
3万、4万人の反社会的集団というと、警察にとって脅威になるというのは決まっている。
警察も山口組を解散し、千人や2千人の組にばらばらにしたいと思っているのだろう。
しかし、山口組の存在でわれわれの業界の治安が守られているという事実がある。
山口組を解散し、80の直系組織が個々の団体になった場合、
当然縄張り争いが起き、抗争事件が続発している九州のようになるのは間違いない。
今はほとんど抗争事件は起きていないし、ほかの団体とも平和外交に徹してきた。
だからこそ、山口組を維持することが俺の責任であり、義務であると思っている。
ひとつ加えると、われわれは暴力団といわれている業界のなかではすごく紳士的だ。
一般の人よりも長幼の序とか、そういうことは厳しく守られている。
ホテルとか公共の場で徒党を組まないとか3人以上で歩かないとか、そういう面でも厳しくしている。
これにより、暴力団の資金源根絶を目的にした暴排条例が全都道府県で出そろった。
日本最大の指定暴力団「山口組」の篠田建市(通称・司忍)組長(69)は
条例施行を前に、神戸市灘区の山口組総本部で産経新聞の取材に応じた。
一般の事業者にも暴力団との関係遮断の努力義務が課された都条例について、
「異様な時代が来た」と批判したうえで、山口組の解散を明確に否定した。
一問一答は次の通り。
--全国で暴力団排除条例が施行されるなど
暴力団排除の機運が急速に高まっているが、どのように捉えているか
「異様な時代が来たと感じている。
YAKUZAと言えども、我々もこの国の住人であり、社会の一員。
昭和39年の第1次頂上作戦からこういうことをずっと経験しているが、暴力団排除条例はこれまでとは違う。
我々が法を犯して取り締まられるのは構わないが、
我々にも親がいれば子供もいる、親戚もいる、幼なじみもいる。
こうした人たちとお茶を飲んだり、歓談したりするというだけでも周辺者とみなされかねないというのは、
YAKUZAは人ではないということなのだろう。
しかも一般市民、善良な市民として生活しているそうした人たちが
我々と同じ枠組みで処罰されるということに異常さを感じている。
先日、芸能界を引退した島田紳助さんの件は
条例施行を前にした一種のデモンストレーションだったとしか受け止められない。
我々は日本を法治国家と考えている。
俺自身も銃刀法違反罪で共謀共同正犯に問われた際、1審では無罪という微妙な裁判だったが、
最高裁で実刑判決が確定した後は速やかに服役した。
法治国家に住んでいる以上は法を順守しないといけないとわかっているからだ。
今回の条例は法の下の平等を無視し、
法を犯してなくても当局が反社会的勢力だと認定した者には制裁を科す
という一種の身分政策だ。
今は反社会的勢力というのは暴力団が対象だが、今後拡大解釈されていくだろう。」
--身分政策というのは?
「我々の子供は今、みんないじめにあい、差別の対象になっている。
我々に人権がないといわれているのは知っているが、家族は別ではないか。
若い者たちの各家庭では子供たちが学校でいじめにあっていると聞いているが、
子を持つ親としてふびんに思う。
このままでは将来的に第2の同和問題になると思っている。
一般の人はそういう実態を全く知らない。
ただ、山口組というのは窮地に立てば立つほどさらに進化してきた。
昭和39年のときも我々の業界は終わりだといわれていた。
ところがそれから1万人、2万人と増えた。
弾圧といえば語弊があるが、厳しい取り締まりになればなるほど、
裏に潜っていき、進化していく方法を知っている。
今後一層、襟を正すために勉強し、山口組は進化していく。
だが、裏に潜ることは山口組としてはあまりよしとしていない。
任侠を守っていこうとしているが、
取り締まりが厳しくなればなるほど、
潜っていかないといけなくなる。
それを一番危惧している。
暴排条例ができたこと自体はまったく心配していない。」
--今後、山口組をどのように運営していくつもりなのか。
広域暴力団という形を捨てたり、解散したりする考えはないか
「山口組を今、解散すれば、うんと治安は悪くなるだろう。
なぜかというと、一握りの幹部はある程度蓄えもあるし、生活を案じなくてもいいだろうが、
3万、4万人といわれている組員、
さらに50万人から60万人になるその家族や親戚はどうなるのか目に見えている。
若い者は路頭に迷い、結局は他の組に身を寄せるか、ギャングになるしかない。
それでは解散する意味がない。
ちりやほこりは風が吹けば隅に集まるのと一緒で、必ずどんな世界でも
落後者というと語弊があるが、落ちこぼれ、世間になじめない人間もいる。
我々の組織はそういう人のよりどころになっている。
しかし、うちの枠を外れると規律がなく、処罰もされないから自由にやる。
そうしたら何をするかというと、すぐに金になることに走る。
強盗や窃盗といった粗悪犯が増える。
大半の人たちは我々を犯罪者集団と突き放していることはわかっている。
その一因が私たちの側にあるのも事実で、そうした批判は謙虚に受け止める。
しかし、やくざやその予備軍が生まれるのは社会的な理由がある。
そうである以上、俺にできることは、これまで以上の任侠道に邁進する組織にすることだ。
ぜい沢を求めて、自分勝手な行動を取る者は脱落する。
組員はごく普通に暮らせればいい。
そういう人間を一つの枠で固めているから犯罪が起きにくいという一面もある。
矛盾しているように聞こえるかもしれないし、なかなか信じてもらえないだろうが、
俺は暴力団をなくすために山口組を守りたいと考えている。
そのことはこれからの行いで世間にご理解を願うしかない。」
--世間の人は暴力団組員が「普通に暮らせればいい」と思っているとは思っていない
これだけ締め付けられ、しかもこの不況下でぜい沢ができるわけがない。
そもそもやくざをしていて得なことはない。
懲役とは隣り合わせだし、ときには生命の危険もある。
それでも人が集まってくる。
昔から言われることだが、この世界で救われる者がいるからだと思う。
山口組には家庭環境に恵まれず、いわゆる落ちこぼれが多く、
在日韓国、朝鮮人や被差別部落出身者も少なくない。
こうした者に社会は冷たく、差別もなくなっていない。
心構えがしっかりしていればやくざにならないというのは正論だが、
残念ながら人は必ずしも強くはない。
こうした者たちが寄り添い合うのはどこの国でも同じだ。
それはどこかに理由がある。
社会から落ちこぼれた若者たちが無軌道になって、
かたぎに迷惑をかけないように目を光らせることもわれわれの務めだと思っている。
--解散はしないというが、
警察は暴力団の壊滅を目指しているし、一般市民もそれを望んでいるのではないか
山口組は他の団体に比べて突出して規模が大きいので、
警察は反社会的集団として指弾しやすいのではないか。
3万、4万人の反社会的集団というと、警察にとって脅威になるというのは決まっている。
警察も山口組を解散し、千人や2千人の組にばらばらにしたいと思っているのだろう。
しかし、山口組の存在でわれわれの業界の治安が守られているという事実がある。
山口組を解散し、80の直系組織が個々の団体になった場合、
当然縄張り争いが起き、抗争事件が続発している九州のようになるのは間違いない。
今はほとんど抗争事件は起きていないし、ほかの団体とも平和外交に徹してきた。
だからこそ、山口組を維持することが俺の責任であり、義務であると思っている。
ひとつ加えると、われわれは暴力団といわれている業界のなかではすごく紳士的だ。
一般の人よりも長幼の序とか、そういうことは厳しく守られている。
ホテルとか公共の場で徒党を組まないとか3人以上で歩かないとか、そういう面でも厳しくしている。
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